この記事でわかること

NISA歴4年の僕が、こんな疑問に答えます。
僕が2019年から始めたNISAの運用成績を紹介します。
筆者のNISA運用成績(2024年8月)


現在の積立設定はこんな感じ。
筆者のポートフォリオ


ある人は『おすすめはオルカン』、またある人は『S&P500がおすすめ』と聞くと、どちらがいいかわからなくなりますよね。
結論、どちらでもいいのですが、個人的にはオルカンがおすすめです。



この記事では、なぜ僕がオルカンを推しているか解説します。
どちらか決められない方は、読んで参考にしてください。


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オールカントリーとS&P500はどう違う?
オールカントリーとS&P500には、以下の違いがあります。
オールカントリー | S&P500 | |
---|---|---|
連動する指数 | 世界中の株価 | 米国を代表する500社 |
投資先 | 世界中(銘柄によって微妙に異なる) | 米国 |
おもな インデックスファンド | eMAXIS Slim 全世界株式 (オールカントリー) 楽天・オールカントリー株式 たわらノーロード 全世界株式 | eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) SBI・V・S&P500 たわらノーロード S&P500 |
それぞれどう違うのか、見てみましょう。
オールカントリー(オルカン)
オールカントリー(通称オルカン)は、世界中の先進国から新興国に至るまでの株式市場をカバーする、幅広く投資するインデックスファンドです。
内訳は
- 米国:約60%
- ヨーロッパや日本などの先進国:約30%
- 中国やインドなどの新興国:約10%
となっています。



実は、オルカンは米国に偏っているんです。
オルカンのメリット
オールカントリーには、これ1本で十分リスク分散できるメリットがあります。
投資は、投資先を増やしてリスク分散するのが基本です。
世界中に分散しているので、大きな分散効果を得られます。
S&P500
S&P500は、アメリカ合衆国の株式市場における代表的な株価指数の一つです。
市場資本化が大きく、米国の代表的な500社の株式で構成されています。
S&P500はこの500社に連動した運用する銘柄なわけです。



S&P500は信頼d系るの?



米国株式市場の時価総額を80%カバーしているので
信頼していいですよ。
S&P500のメリット
S&P500に投資するのメリットは、米国経済の成長に伴う利益の獲得が期待できる点です。
世界最大の経済大国である米国が伸びれば、その経済成長に乗っかってうまく資産を大きくできるでしょう。
S&P500に連動した投資信託を買うのは、実質米国を代表する500社に投資していることなので、十分リスク分散できる銘柄といえるでしょう。
おすすめはオルカン
これから投資を始める方には、オルカンがおすすめです。
- 世界中の株式に分散投資ができる
- 信託報酬が低水準
- 純資産総額が大きい
- ほったらかしでも運用できる
- 投資家からの人気が高い
世界中の株式に分散投資ができる
投資は、株価の変動によって利益を得られる可能性や損する可能性、どちらもあり得ます。
しかし、複数の企業に投資しておくと、どこかの企業が下がってもほかの企業が伸びて、トータルでプラスになればOKですよね。



『卵を1つのカゴに入れるな』ってやつだね。
オルカンは、世界中の約3000銘柄に分散して投資しているので、オルカンに投資するだけで十分分散投資ができるわけです。



なお、世界経済の株価指数の1つであるACWIは世界株式時価総額を約85%カバーしており、年平均7.5%伸びているといわれています。
信託報酬が低水準
投資信託には、『信託報酬』という、毎年発生する運用コストがあります。
SBI証券の新NISA月間積立設定件数ランキング(2024年7月)で、トップ10に入っている投資信託の紫檀卓報酬は、以下のとおり。
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) | 0.05775% |
---|---|
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.09372% |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 0.143% |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 0.7755% |
のむら世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) | 1.65% |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 0.0938% |
日経平均高配当利回り株ファンド | 0.693% |
iTrust インド株式 | 0.9828% |
HSBC インド・インフラ株式オープン | 0.5% |
Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式) | 0.10725% |
上位10銘柄を見ると、オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)が一番信託報酬は低いですね。



そこまで大差ないように見えるけど?



20年、30年後には、大きな差になりますよ。
長期運用が前提の新NISAでは、運用コストが低いオルカンとの相性がいいわけです。
ほかの手数料は無料
投資信託には、信託報酬以外にも、以下の手数料があります。
- 買付手数料
- 信託財産留保額
- 解約手数料
これらの手数料は、オルカンにはかかりません。



オルカンは、かなり運用コストが抑えられている投資信託といえるでしょう。
純資産総額が大きい
投資信託は、投資家から集まったお金を代表で投資する仕組みです。
もし、お金が集まらないと、運用が前倒しで終了してしまう可能性があります(繰上償還)。



逆に、しっかりお金が集まっている投資信託は、繰上償還の可能性が低いわけです。
どれだけお金が集まっているかは、純資産総額で表されます。
先ほど名前が出たeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の純資産総額は、3兆円を超えています。



純資産総額3兆円って、大きいの?



かなり大きいですね。
オルカンの純資産総額は大きい
先ほどの新NISA月間積立設定件数ランキング(2024年7月)で、純資産総額を比較しましょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) | 3,678,3632百万円(3.67兆円) |
---|---|
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 4,741,149百万円(4.74兆円) |
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) | 194,576百万円(1,945.7億円) |
iFreeNEXT FANG+インデックス | 228,459百万円(2,284.5億円) |
のむら世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) | 361,994百万円(3,619.9億円) |
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド | 1,614,334百万円(1.61兆円) |
日経平均高配当利回り株ファンド | 140,079百万円(1,400.7億円) |
iTrust インド株式 | 48,625百万円(486.2億円) |
HSBC インド・インフラ株式オープン | 355,784百万円(3,557.8億円) |
Tracers S&P500トップ10インデックス(米国株式) | 39,376百万円(393.7億円) |
見ると、オルカンとS&P500のインデックスファンドだけが、純資産総額が1兆円を超えています。
1兆円を超えるファンド自体が珍しいので、オルカンは規模の大きいファンドといえるでしょう。



純資産総額が大きい=繰上償還の可能性が低いため、長期間運用できるわけです。
ほったらかしでも運用できる
投資と聞くと『売買で利益を出す』イメージを持った方が多いでしょう。
しかし、オルカンの運用でこまめな売買は必要ありません。
というのも、オルカンは得た分配金を自動的に再投資に回す複利で運用されています。
複利で運用すれば、分配金からさらに分配金が生まれるので、運用期間が長いほど最終的な利益が大きくなります。



たとえば、毎月4万円ずつ投資して年利5%で運用できた場合、10年目のリターンは約600万円ほどですが、30年後は3,000万円を超えるようですね。
この複利効果を得るためには、売らずに持ち続けなければなりません。
入金し続ければOK
では、オルカン投資で何をやればいいのか?
それは、毎月入金するだけです。
毎月可能な範囲で投資し続けていくだけで、オルカンは運用できます。
『毎月いくら積み立てていくか』を設定しておけば、あとは自動で入金してくれますよ。



つまり、積み立ての設定さえ終わらせておけば、あとはほったらかしで運用できるわけです。
なので、投資未経験の方でも、簡単に運用できるわけです。



もし、ライフスタイルが変わって投資できなくなったら、どうしたらいい?



できれば100円でも入金し続けて欲しいのですが、無理なら入れなくても大丈夫ですよ。
その場合でも、売らずに保有し続けましょう。
投資家からの人気が高い
新NISAに対応している証券会社はいくつもあります。
- SBI証券
- 楽天報酬
- マネックス証券
- 松井証券
新NISAでのランキングを見ると、いずれの証券会社でも1位か2位です。
また、投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year という投資信託のコンテストにおいて、5年連続で1位を獲得しています。



投資家からの信頼は高いんだね。



5年連続で1位を獲得したのはオルカンだけなので、安心して投資していいでしょう。
S&PでもOK
個人的にはオススメはオルカンですが、S&P500でも問題ありません。
『オルカンとS&P500はどちらがいいか』という問題は、正直好みの問題です。
オルカンは分散力を高めてリスクを下げており、S&P500は米国に集中投資してリターンを高めています。



『リスクの低いオルカンかリターンの高いS&P500か』だから、どっちを取るかは自分次第ってことだね。



僕は、できるだけ投資のリスクを下げたかったので、オルカンを選びました。
米国株が気になるなら上位に集中投資
中には、僕のように『低リスクのオルカンがいいけど、米国株も気になる』という方はおられるでしょう。
そのような方には、米国株式の上位に投資しているインデックスファンドがおすすめです。
米国株式の上位に投資しているインデックスファンド
銘柄 | ベンチマーク | 特徴 |
---|---|---|
eMAXIS NASDAQ100 | NASDAQ100 | ナスダック市場の上場している、金融を除いた上位100社に投資 情報技術系が中心 40年で140倍に成長(S&P500は40年で43倍) |
iFreeNEXT FANG+インデックス | NYSE FANG+ | 厳選された10社に集中投資 銘柄の入れ替えあり 10年で14倍に成長 |
Tracers S&P500トップ10インデックス | S&P500トップ10 | S&P500の上位10社に集中投資 運用期間が短く、未知な点がある |
もし、『オルカンがいいけど米国株式の比率を上げたい』と考えているなら、上記のいずれかを10%〜20%組み入れてみてください。



おすすめなのは、未知な点はあるものの、投資対象がS&P500の上位10社だけで信託報酬が低め(0.10725%)の、Tracers S&P500トップ10インデックスです。
S&P500でいいのでは?
S&P500よりは、米国株式の上位に投資しているインデックスファンドのほうがおすすめです。
その理由は、S&P500のリターンが高いのは、上位が引っ張っているから。
S&P500からGAFAMを引いたS&P495のリターンは、TOPIXと大差ないといわれています。
「鋭角的なS&P5に対し、GAFAM抜きのS&P495は緩慢で、TOPIXと大差ありません。GAFAM5社がS&P500の時価総額全体に占める割合は22年12月末時点で18・4%、テスラを入れても19・5%なのですが、これら6社の米国株市場全体への影響力は絶大だったことがわかります」
引用元:GAFAM+テスラの凋落 NISAは米国株の投資信託一辺倒でいいのか



オルカンに投資していて米国株式のリターンを求めるなら、上位に集中投資しているファンドを選んだほうがいいと思います。
おすすめの銘柄を2つ厳選して紹介!
ここからは、オールカントリーとS&P500、それぞれのおすすめ銘柄を紹介していきます。
- オールカントリー:eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
- S&P500:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
順番に紹介していきますね。
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)は人気が高く、SBI証券の
- 週間買い付け金額
- 週間買付件数
- 月刊積立設定金額
のランキングで、常に上位にいる銘柄です。(記事執筆時の2024年8月15日ではすべて1位)
また、信託報酬が、0.05775%(年間)と、インデックスファンドの中ではトップクラスに安く設定されています。
全世界系インデックスファンドの信託報酬
銘柄 | 信託報酬 |
---|---|
楽天・オールカントリー株式 ・インデックス・ファンド | 0.0561% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー) | 0.05775% |
SBI・全世界インデックス・ファンド (愛称:雪だるま(全世界株式)) | 0.1022% |
たわらノーロード 全世界株式 | 0.1133% |
ほかの、全世界に投資するインデックスファンドと比べると、eMAXIS Slim 全世界株式の信託報酬は半分程度ですね。
投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Yearで、2019年〜2023年の5年連続で第1位を獲得しています。
同じように全世界に分散して投資するインデックスファンドには
- Tracers MSCI オール・カントリー
- 楽天・オールカントリー株式
- 初めてのNISA・全世界株式
という銘柄がり、これらでも問題ありません。(いずれも信託報酬は0.05775%)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)もSBI証券の
- 週間買い付け金額
- 週間買付件数
- 月刊積立設定金額
のランキングで、いつも上位にいる銘柄です。



証券会社によっては、S&P500が1位になっていますね。
同じくS&P500に連動するインデックスファンドに
- SBI・V・S&P500
- たわらノーロード S&P500
- 楽天・S&P500
があり、いずれも信託報酬はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と同じ0.9372%です。
よくある質問
- オルカンとS&P500はどちらか1本化したほうがいい?
- 他のおすすめ銘柄はある?
- つみたて投資枠と成長投資枠のどちらで買う?
オルカンとS&P500の両方に投資していい?
オルカンとS&P500のどちらかに、どうしても決められないなら両方に投資しても問題ありません。
両方に半分ずつ投資した場合、リターンや運用コストが中間になるでしょう。
オルカンとS&P500半々のリターン


とくに問題はないので、どうしても1本化できないならオルカンとS&P500に半分ずつ投資してから、後で決めましょう。
他のおすすめ銘柄はある?
オルカンから新興国を引いた、先進国にだけ投資するインデックスファンドがおすすめです。
先進国にだけ投資する銘柄を買うなら
- eMAXIS Slim 先進国株式
- ニッセイ外国株式
- たわらノーロード 先進国株式
- SBI・先進国株式
のいずれかを選びましょう。
中には信託報酬が0%の、「野村スリーゼロ先進国株式」という銘柄があります。
しかし、こちらは野村証券限定で購入できる銘柄で、2031年以降は信託報酬が0.11%になる予定です。
つみたて投資枠と成長投資枠のどちらで購入すればいい?
つみたて投資枠で購入しましょう。
つみたて投資枠なら、最初に設定するだけで積み立てていけます。
金額と買い付ける日を設定したら、あとはほったらかしでOKです。
まずは、楽に運用できるつみたて投資枠で購入していきましょう。
まとめ:どちらでも問題ない
繰り返しになりますが、オルカンとS&P500、どちらでも問題ありません。
リスクが低いかリターンが大きいかの違いなので、ご自身が好きな方を選べばOKです。



僕は、リスクが低いオルカンを選びました。
どうしても決められないなら、とりあえずオルカンとS&P500の両方に、半分ずつ投資しましょう。
両方に半々で投資した結果は、下の記事をどうぞ。


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どんな本を読めばいいかわからない方は、下の記事を参考にしてください。


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