オルカンの実質コストはどれくらい?隠れコストの真実とは?

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この記事でわかること

イリやん

NISA歴4年の僕が、こんな疑問に答えます。

オルカンについて調べてみると、『実質コスト』や『隠れコスト』という話を目にします。

『オルカンのコストって信託報酬だけじゃないの?』と思うでしょうが、実は信託報酬以外のコストが存在しています。

そこで、この記事では、オルカンにはどのようなコストが存在しているのか解説します。

また、ほかのファンドと比べて、本当にeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の運用コストは安いのか比較しているので、読んで参考にしてください。

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本記事の内容は、投資を勧めるものではありません。
また、記事内でのシミュレーション結果は運用結果を保証するものではありません。

目次

オルカンの実質コストとは、投資家が実際に負担する総費用のことを指します。

NISAについて知りたい人

それって、信託報酬のことだよね?

イリやん

実は、信託報酬以外にも、いくつかコストがあります。

具体的には、以下の4つのコストが、オルカンに含まれています。

オルカンの実質コスト
  • 信託報酬:ファンドの運用管理費用
  • 売買委託手数料:株式等の売買時にかかる手数料
  • 有価証券取引税:海外株式の取引に課される税金
  • その他の費用:監査費用、印刷費用など

隠れコストが存在している

『信託報酬は知っていても、ほかの手数料の存在を知らない』という方は多いでしょう。

その理由は、売買委託手数料や有価証券取引税は、ファンドを売買するサイトのページに記載されていないからです。

これらのコストは、年に1回交付される『運用報告書』に記載されています。

NISAについて知りたい人

運用報告書とか、見たことないよ。

イリやん

見たことない方が多いから、あまり知られていないコストなのでしょう。

結果、存在しているけど認知されていないコストが、隠れコストとなるわけですね。

運用報告書は、いつでも誰でも閲覧可能です。

最新の運用報告書を見てみる

オルカンの運用コストはどれくらい?

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の実質コストは、以下のとおり。

2023年4月26日〜2024年4月25日の運用コスト

スクロールできます
項目内訳金額(比率)合計金額(合計比率)
信託報酬投信会社6円(0.028%)16円(0.076%)
販売会社6円(0.028%)
受託会社4円(0.02%)
売買委託手数料株式1円(0.004%)1円(0.006%)
投資信託証券0円(0%)
先物・オプション0円(0%)
有価証券取引税株式4円(0.019%)4円(0.019%)
投資信託証券0円(0%)
その他費用保管費用6円(0.03%)6円(0.03%)
監査費用0円(0.001%)
その他0円(0.002%)
合計27円(0.131%)
2024年4月25日発行の運用報告書を元に作成

上記の金額は、ファンド1万口に対するコストです。

つまり、『eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)を1万口持っていれば、年間に27円の運用コストがかかっていた』ということになります。

NISAについて知りたい人

オルカンの信託報酬って、0.05775%じゃなかったっけ?

イリやん

2023年9月8日以降は0.05775%ですが、それ以前の信託報酬は0.1133%でした。

2つの信託報酬が合算されているため、信託報酬は0.076%になっているわけです。

オルカンの実質コストを、ほかのインデックスファンドと比べてみましょう。

全世界株式インデックスファンドとの比較

代表的な全世界株式インデックスファンドで、実質コストを比較してみましょう。

比較する全世界株式インデックスファンド
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
  • eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
  • eMAXIS Slim 全世界株式(先進国)
  • eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))
  • たわらノーロード 全世界株式
スクロールできます
ファンド1万口あたりの基準価格
(最新の運用報告書発行日)
1万口あたりの費用
(割合)
信託報酬
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)24,005円
(2024年4月25日)
27円
(0.131%)
0.05775%
eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)24,227円
(2024年4月25日)
28円
(0.0135%)
0.05775%
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等)19,329円
(2024年4月25日)
26円
(0.0158%)
0.05775%
先進国eMAXIS Slim 全世界株式(先進国)29,058円
(2024年4月25日)
34円
(0.137%)
0.09889%
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))19,206円
(2023年11月13日)
14円
(0.078%)
0.1022%
たわらノーロード 全世界株式18,736円
(2023年11月13日)
23円
(0.148%)
0.1133%

比べてみると、実はSBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))の実質コストが、一番低いですね。

NISAについて知りたい人

どうして、SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))が一番低いの?

イリやん

売買委託手数料と、有価証券取引税がかかっていないからです。

一番リターンが大きいのはeMAXIS Slim 全世界株式

つみたてNISAを始めたころ、僕は無知だったため、

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)
  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))
  • たわらノーロード 全世界株式

それぞれに、毎月3,000円ずつ投資していました。

イリやん

同じようなファンドに、意味のない分散投資を行っていたわけですね。

2022年1月〜2024年7月の、それぞれのリターンは、以下のとおり。

スクロールできます
ファンド損益(円)損益(%)
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)+32,384円+49.07%
たわらノーロード 全世界株式+32,315円+48.96%
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))+30,920円+46.85%
2024年7月19日現在

微妙な差ではありますが、リターンはeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)がトップですね。

NISAについて知りたい人

この差が、遠い将来大きくなりそうだね。

なので、オルカンに投資するなら、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)を選びましょう。

S&P500インデックスファンドとの比較

続いて、オルカンと同等あるいはそれ以上の人気を持つ、S&P500のファンドと実質コストを比べてみます。

スクロールできます
ファンド1万口あたりの基準価格
(最新の運用報告書発行日)
1万口あたりの費用
(割合)
信託報酬
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)24,005円
(2024年4月25日)
27円
(0.131%)
0.05775%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)28,331円
(2024年4月25日)
24円
(0.104%)
0.09372%

信託報酬はオルカンが安いですが、実はS&P500の方が実質コストは低いようです。

イリやん

S&P500は、売買委託手数料と有価証券取引税がかかっていません。

そのため、オルカンよりS&P500の方がコストは安いわけです。

日本株インデックスファンドとの比較

次に、日本株のインデックスファンドを、同じeMAXIS SlimシリーズのTOPIXと日経平均と比べてみましょう。

スクロールできます
ファンド1万口あたりの基準価格
(最新の運用報告書発行日)
1万口あたりの費用
(割合)
信託報酬
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)24,005円
(2024年4月25日)
27円
(0.131%)
0.05775%
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)20,240円
(2024年4月25日)
27円
(0.147%)
0.143%
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)18,009円
(2024年4月25日)
23円
(0.148%)
0.143%

日本株インデックスファンドのコストは、オルカンより少し高めですね。

信託報酬の差は、オルカン(信託報酬0.05775%)が0.07325%です。

対して、TOPIX(信託報酬0.143%)は0.004%、日経平均(信託報酬0.143%)は0.005%と小さくなっています。

NISAについて知りたい人

どうして、差が小さいの?

イリやん

TOPIXと日経平均の場合、信託報酬以外のコストがほぼかかっていないからです。

TOPIXと日経平均は信託報酬以外のコストが少ない

オルカンには信託報酬以外に、

  • 売買委託手数料(1万口につき1円)
  • 有価証券取引税(1万口につき4円)
  • 保管費用(1万口につき6円)

のコストがかかっています。

一方、TOPIXと日経平均には、上記3つのコストがなく、隠れコストは監査費用(1万口につき1円)だけです。

結果、TOPIXと日経平均の実質コストは、信託報酬との差が少ないんですよ。

ただ、コスパとリターン、どちらもオルカンの方が上です。

新興国インデックスファンドとの比較

最後に、新興国インデックスファンドと、実質コストを比べてみましょう。

スクロールできます
ファンド1万口あたりの基準価格
(最新の運用報告書発行日)
1万口あたりの費用
(割合)
信託報酬
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)24,005円
(2024年4月25日)
27円
(0.131%)
0.05775%
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス15,470円
(2024年4月25日)
50円
(0.359%)
0.1518%

ここまでに紹介したインデックスファンドと比べて、新興国インデックスファンドは、実質コストが高くなっています。

実質コストが高い理由は、

  • 売買委託手数料(0.035%)
  • 有価証券取引税(0.036%)
  • 保管費用(0.103%)

それぞれに、オルカンより高いコストがかかっているからです。

NISAについて知りたい人

新興国インデックスファンドは、隠れコストが大きいんだね。

イリやん

その上、カントリーリスクが高いので、おすすめできないファンドですね。

実質コストを確認するべき理由は、表面上の信託報酬だけでは、ファンドの真のコストを正確に把握できないからです。

たとえば、過去にとあるオルカンファンドが『信託報酬が0.05775%とかなり安い』と評判になったことがありました。

その当時、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の信託報酬は0.1133%でした。

しかし、実際には、本来は信託報酬に含まれるベンチマークに支払う手数料を、ほかのコストとして扱って安く見せていたわけです。

NISAについて知りたい人

コストを隠していたんだね。

イリやん

この隠れたコストを含めると、実質的な負担はより高くなっていました。

このように、意図的にコストを隠している可能性があるため、実質コストは確認するべきです。

大差ないなら気にしなくてもいい

信託報酬と実質コストの差が小さいなら、気にしなくてOKです。

その理由は、リターンへの影響が小さいから。

たとえば、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)を100万口分(2024年4月25日の基準価格で204万500円)保有しているとしましょう。

この場合、年間のコストは、

  • 信託報酬:約1,178円
  • 実質コスト:約2,673円

です。

NISAについて知りたい人

あまり気にならない金額だね。

イリやん

『実は、とんでもない額の隠れコストが存在しているんです!』とはいえないレベルなら、気にしなくてもいいでしょう。

オルカンの実質コストに関するよくある質問

よくある質問
  • オルカンの実質コストが下がる可能性はある?
  • 実質コストを下げる方法はある?
  • 運用報告書はどこで見られる?
  • 運用報告書で実質コスト以外にわかることは?

オルカンの実質コストが下がる可能性はある?

結論からいえば、今後、オルカンの実質コストは少し下がります。

なぜなら、最新の運用報告書では、信託報酬が0.076%になっているから。

前述のとおり、eMAXIS Slim 全世界株式の信託報酬は、

  • 2023年9月8日以前:0.1133%
  • 2023年9月8日以降:0.05775%

でした。

つまり、0.05775%の時期と0.1133%の時期が被っているため、信託報酬は合算の0.076%となっているわけです。

信託報酬を0.05775%で計算した場合、オルカンの実質コストは約0.11%まで下がります。

なので、オルカンの実質コストは、少し下がるわけです。

実質コストを下げる方法はある?

実質コストは、ファンドを運用するための必要経費なので、投資家側では下げられません。

しかし、ファンドのコスト以外なら、抑えられますよ。

たとえば、投資で得た利益にかかる税金20.315%は、新NISAで運用すれば非課税にできます。

税金面では損しないので、オルカン投資は新NISAを活用しましょう。

また、複数のファンドを運用していれば、それぞれに運用コストが発生してしまいます。

ファンドは1本化すれば、それだけで運用コストを抑えらるわけです。

運用報告書はどこで見られる?

運用報告書は、ファンドの運用会社のホームページで閲覧できます。

たとえばeMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の場合、三菱UFJアセットのホームページで、閲覧可能です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)の項目を開いて、『交付運用報告書』をクリックまたはタップすれば、運用報告書が開かれます。

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)

運用報告書で実質コスト以外にわかることは?

運用報告書には、実質コスト以外にも多くの情報が含まれています。

おもな内容は以下のとおり。

運用報告書の内容
  • 基準価格の動き(騰落率):ファンドのパフォーマンスや基準価額の推移
  • 基準価格の主な変動要因:なぜそのような結果になったのか、市場環境や運用戦略の観点から解説
  • ベンチマークとの差異:ベンチマークと実際の運用成績にどれくらいの差が出ているか
  • 今後の運用方針:運用会社が今後どのような戦略で運用していくかの方針

これらの情報によって、ファンドが正しく運用できているか確認できます。

また、世の中がどのような動きをしたかもわかって、投資の勉強になるので、たまにでいいので運用報告書は見ておきましょう。

運用報告書は年に1回交付されているので、その時の目を通せばOKです。

まとめ:オルカンの実質コストは安い

オルカンには、信託報酬以外のコストが存在します。

しかし、年間で約0.13%と低めで、100万口分(204万円分)保有しても年間3,000円以下です。

なので、そこまで気にする必要はないでしょう。

eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)は、株式に関してはこれ1本で分散投資ができる、優れたインデックスファンドです。

初心者の方におすすめできるファンドの1つなので、これから新NISAで投資を始める方は、eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)を選んでみてください。

ここまで読んだあなたは、かなり勉強熱心な方です。

その熱量で、新NISAや投資、お金の勉強も始めてみてください。

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この記事を書いた人

オルカンに投資している会社員のインデックス投資家|FP2級|副業でWebライターとして活動中

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